紫陽花が咲く季節に、鎌倉を訪れるのは初めてです。混雑を嫌って、来たことがありません。しかし、今回は何に誘われたのでしょうか?よく分かりません。
北鎌倉駅の改札を出るまでが一苦労なほど、混雑していました。大船寄り(後ろ)に乗ってきてしまったので、改札を通る前に、次の電車が到着してしまいました。聞きしに勝る人出です。
改札を出た所で、ガソリンを入れようとしましたが、どのお店も行列です。自宅から約2時間、飲まず食わずでしたので。
しかし、諦めて東慶寺に向かいます。
東慶寺入口 山門
東慶寺は「縁切り寺」として有名です。北条時宗夫人の覚山志道尼が開創の尼寺でした。しかし、1871年(明治4年)の廃仏毀釈により、1902年に尼寺としての歴史を終えます。現在は臨済宗円覚寺派の男僧寺です。
沢山の種類の紫陽花が咲いています。土が酸性だと青い花、アルカリ性だと赤い花をつけるといいますが、同じ場所に二色の花が咲いているのは、どのように理解したら良いのでしょうか?
紫陽花は種類が多いことも魅力の一つです。
それほど参拝者は多くありません。
沢山の職人さんが、剪定をしたり、苔の手入れをしたりしています。話を伺いましたが、手入れの回数はそれ程多くないそうです。
どうやって、この垂木に千社札を貼ったのでしょうか?
本堂入口 本堂
本尊の釈迦如来座像は1515年の大火を逃れました。関東大震災で大破しましたが、修理され、安置されています。
紫陽花の他に様々な花が咲いています。春も多くの種類の花に彩られるようです。
鎌倉といえば、切通しです。一面苔が覆っています。
紅葉しているのでしょうか?それともこのような種類なのでしょうか?
東慶寺奥の墓苑です。多くの著名人が眠っています。小林秀雄、高見順、西田幾太郎、和辻哲郎などなど。
茶室 寒雲亭前の庭
遠く円覚寺の伽藍が臨めます。見えているのは、大方丈の屋根でしょうか?
心配していた程の人混みはなく、静かに紫陽花を愛で、心安らかに参拝できました。切通しを吹き抜ける風が心地良く、一層穏やかな気持ちにさせてくれました。このようにゆっくり流れる時間が、やはり必要なのだ、と知らされました。